協働のまちづくりに向けて・・・

島崎二区は約850戸の世帯からなり、諏訪湖畔から高島城周辺、上川の河川沿いをエリアとした地区で、現在整備されつつある道路沿いの景観や、高層建築の建設で議論されている諏訪湖畔の将来のあり方などに、不安と苛立ちを覚え・・・・・

また、行政との協働によるまちづくりを進めるために、地域住民としても次世代に残す「我がまち」のあり方を示す必要があります。その為にも、レベルの高い知識と、まちづくりに対する強い意志持った人材育成が求められ・・・・・

諏訪市 島崎二区より

そんな話しが発端で、昨年夏建築士会の皆様のサポートで、区民60名余の参加により、4回の勉強会・見学会・ワークショップなどを開催しました。
地区として始めての試みでしたが、終了後のアンケートでは、約85%の方が参加して良かったと答えており、今後のまちづくりへの手ごたえを感じました。
内容としては、「地域を今までと違った観点で見ることができた。」「漠然としていたことが具体的に見えてきた。」「住民参加で町の景観づくりが出来ることが分った。」「自分達の町の特徴が分った。」など、意識変化が顕著に表れています。

一方、今後について、「福祉の目線での区内循環の歩道整備や緑と水の生きたまちづくり」などを進めてほしい。また、「勉強会で出た具体的提案のうち一つでも実現に向け区として活動してほしい。」など積極的な意見もありました。
そして、士会の皆様宛には、「チームワークも良く、区民を上手に引き込んでくれた。」「知識や経験、ポリシーを持った説明で素直に心に響いた。」など、感謝を表すメッセージが多数寄せられました。
昨年は御柱年、忙しい中での、士会の皆様の惜しみないご協力とご指導により、区民が「まちづくりに関心を持つ」といった所期の目的を達成し、「人づくり」のための一歩を踏み出すことができました。
今後も、区として「まちづくり事業」を継続し、今回の試みを絶やすことなく、そして、この勉強会で得たことが将来地区の中に息づいて行くよう、区民が協力し研鑚・努力して参りたいと考えております。
また、良好な景観をつくるには、少なくとも百年単位での日々の積み重ねが必要であり、現状の中だけで考えるのではなく、現在景観を阻害している建造物等が撤去されるであろう何十年か先をも見据え、未成熟だからこそ望める無限の可能性の中から、次世代に引継ぐべき島崎二区のあり方を模索して行きたい。そんな思いが募っています。
どうか、私共のようにまちづくりをどのように進めて良いか判らず取り残されている、そんな地域の先導役として、組織をあげてのご協力を切に願う。(合掌)

島崎2区まちづくり勉強会に参加して

吉沢美樹郎

昨年7月~8月にかけて行われた諏訪市島崎二区の“まちづくり勉強会”に建築士会として内容の企画及び当日のサポートを行いました。

7月6日島崎公民館における準備風景

4回に分けての勉強会でしたが皆さん真剣な表情で参加されていました、街並ウォチングの際は誘導する形をなるべくさけ対話をしながら区域内を散策しましたが高島城をとりまく歴史的資産や親水性の高さなど自分達の街の魅力を再確認された様子で地域性を活かしたまちづくりを目指そうと具体的な方向性も議論されるまでに至りました。

第1回ワークショップ風景(事例説明)

住民主導のまちづくりと言えば当然の事に聞こえますが実際に取り組まれている所は少ないのではないでしょうか、また簡単な事ではないと思うのですが今回の試みで今後に向けた手応えを掴む事ができました、きっかけが大事なのだなと率直な感想です。

第2回 白鳥丸に乗って諏訪湖を含めて街を考えました。

これから区として提案された内容を実現できるよう取り組んで行かれると伺いお役に立てたかなと胸を撫で下ろしているところですが機会が頂ければ今後も積極的にお手伝いしたいと思います、島崎二区らしい街並が住民自らの声や活動により形成されてゆく姿を今から楽しみにしています。

第3回 神宮寺地区の事例を小松先生に案内していただきました。
第4回 まちを歩いてのまとめ作業風景

あとがき

まちづくり勉強会に当っては、島崎地区主導で進められました。その中心が上記の記事を書いて下さった区長の山田さんです。皆さんもご存知の、建築士会諏訪支部の会員でもあります。
手伝った有志は手弁当に近く、それぞれの委員会から会議費等を出し合っての参加でした。
今後この地区に限らず、まちづくりのお手伝いをしていくことになると思いますが、自分のために参加しているという思いで参加したいものです。