平成23年2月19日~20日にかけて、建築士会諏訪支部60周年記念事業委員会の事業として、中部電力様にご協力頂き、総勢22名で研修旅行を行いました。

1日目は中部電力様のご好意で、静岡県御前崎市の海岸沿いにある浜岡原子力発電所5号基の内部に入らせて頂き、実際に制御室で作業している姿を見学させて頂きました。

見学中、原子力発電の仕組み、施設の必要性、地震時の安全対策等をご説明いただきました。

しかし皮肉なことに、理事会報告直前の3月11日に発生した1000年に一度の確率と言われる巨大地震(マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震)により、東京電力の福島第一原子力発電所が被災し、地域住民が広範囲にわたり避難をするという非常事態が発生してしまいました。

想定を大きく上回る規模の地震ではありますが、現代人の「便利な生活」を確保する為に支払う代償は、あまりにも大きなものになりそうです。

安全が第一と誰もが自覚しながら、一番大切な部分にあえて目をそむけてきた、人間に対する自然からの警告なのでしょうか。「まちづくり・くらしづくり」の基本である安全・安心の理念を、もう一度考え直す時期なのかもしれません。

2日目は、諏訪出身の建築家藤森照信氏設計の個性有る2つの美術館(掛川市のねむの木こども美術館「どんぐり」、浜松市秋野不矩美術館)と、吉行淳之介文学館を見学し、帰路につきました。

ねむの木こども美術館「どんぐり」

準備段階から大変お世話になりました中部電力様、またご協力頂きました皆様方に感謝申し上げ報告と致します。


平成23年3月17日
60周年特別事業委員会 委員長 水上長男

研修旅行委員会担当副支部長 気賀沢伸一